記事一覧

石北本線

DSC00749.jpg


13万5千キロを走ったわがHONDA ポンコツFITはまだ燃費が20キロ以上ある。走行音が異常に大きいが、それより大きな音量でCDを聴けば大して問題ない。聴いたのは八代亜紀、三上寛、山崎ハコ、中島みゆき、ちあきなおみ、山口百恵、キャンデーズ、藤圭子、森田童子、前川清、松山千春、JAZZ1枚をくり返せば相当は走れる。して今回は往復600キロ近くの走行。これはほぼ東京青森間に相当する。
しかし問題はそんなことではない。北海道新幹線開通に伴い、ダイヤ改定で3月25日をもって廃駅になる石北本線の駅を撮りに行ったのだ。ここ5年をかけて四季を撮り続けていた。だが思いのほか四季は二季風になった。春と秋の表現が難しい。その廃駅になる駅でひとりの乗降客もこれまで見かけたことがなかった。だが今回のダイヤ改定で、かっては奥白滝、上白滝、白滝、旧白滝、下白滝と、白滝という名の1つの村に在った珍しい名の5駅が、たった1駅になってしまうのだ。そしてそれは撮りテツ、乗りテツの気をせかす。いつもの人ひとり居ない静寂は無かった。これはいままでとは違った様相になった。ある撮影の計算があったが、それがかなわない。
だがそれはそれで現実を受け入れるしかない。これはドキュメントだ。
人が何かを行動するとき、ささやかな奇跡はままある。去年の夏、その駅に行った時、花壇を手入れする2人のご婦人に出会い、話を訊いてみた。小さな花壇の手入れやや駅の掃除など常日頃しているという。そのご婦人の内、1人に今回偶然会った。駅が閉まる前に、思い出の駅をデジカメで撮りに来たのだ。見覚えのある軽トラに乗って来たので思い出した。声をかけるとその方も思い出してくれた。あああの札幌から来ていた人ねと、覚えていてくれた。わずか15分ほどでその方は乗って来た軽トラで手をふり、帰って行かれた。その日はアタシも小1時間しか居なかったのに、まるで約束していたかのように偶然のわずかな再開だった。もし名前と住所が分かればこの駅を撮って作品にしたDVDを送ってあげてもいいとお思ったが、自制が働いた。
スポンサーサイト

コメント

いつ頃完成するのですか?

もうすぐオープンですね。
撮影旅行、ご苦労様でした。きっと思い出に残る素敵な、いいえ、少しうら寂しい映像がとれたのでしょうね。記憶にも記録にも残る作品に仕上がることをお祈りいたしております。
もう、登別へ行かれたのでしょうか。お友達が集まってお手伝いしてくださるって、羨ましく思います。半世紀に及ぶ友情って想像ができません。
作品は、私のお友達が購入すると思いますので、CD版をいただこうと思っています。
人を傷つけずに生きるのは難しい、とか言って、少し距離がある友人です。
新装オープンをご期待申しあげます。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

BIN山本

Author:BIN山本
私は、「登別映像機材博物館」の館主です。
「登別映像機材博物館」は私たちが今まで現場で使用してきたビデオ放送機材やフィルム機材を俯瞰し、その変遷の躯体をもって動態保存展示するものです。映像ソフトが時代の文化だとするなら、それを生み出したハード機器(撮影機材や再生機材、編集機材、音声機材)もまた文化遺産だと考えています。
 映像機器メーカーでも放送局でもなし得ない、町場のプロダクションが最近まで使用してきたVTRやビデオカメラをはじめ、フィルム機材を含めた放送機材の変遷史ともいうべき動態機材展示です。そのつもりで仲間のプロダクションなどの協力も得て、少しずつ集めておりました。入場無料、日本で唯一の『映像機材総合博物館』です。
 多目的ステージもあります。是非一度お立ちよりください。

カテゴリ