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 悼

正月の元旦、登別の同級生の訃報が知れされた。
博物館のオープン時、大量の本の整理を手伝ってくれた。その後も病院の帰りに立ち寄ってくれたり、これ作ったから食べてみてなどと、夜メシのおかずを持って来てくれた。「もう味覚が失われているので味はどうか」といって笑った。
ご主人を早くに亡くしてからも、長いあいだ乳がんの治療と戦っていた。だが快活な性格がその苦労や痛みをひとに見せない。
ある時ちょっとした用事で夕方自宅に立ち寄ると、「ご飯たべた?食べていかないかい」と、まるで近所の子供にでもいうような口ぶりで自然に言う。そんなひとが1月1日にとうとう力尽きた。まるで意地でも2017年も生きてやるという、彼女の執念だったのだろうか。
3日と4日の葬儀は、同級生が沢山集まった。誰もがその死を悼む。いつもその輪の中心に居たというよりは、同級生それぞれの繋ぎの世話役になっていたひとの、もうあの笑顔に会えない。昨年12月1日自宅を訪ね、冬季休館なので来年3月末にまた来るからね、と言って握手をして別れたのが最期だった。
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プロフィール

BIN山本

Author:BIN山本
私は、「登別映像機材博物館」の館主です。
「登別映像機材博物館」は私たちが今まで現場で使用してきたビデオ放送機材やフィルム機材を俯瞰し、その変遷の躯体をもって動態保存展示するものです。映像ソフトが時代の文化だとするなら、それを生み出したハード機器(撮影機材や再生機材、編集機材、音声機材)もまた文化遺産だと考えています。
 映像機器メーカーでも放送局でもなし得ない、町場のプロダクションが最近まで使用してきたVTRやビデオカメラをはじめ、フィルム機材を含めた放送機材の変遷史ともいうべき動態機材展示です。そのつもりで仲間のプロダクションなどの協力も得て、少しずつ集めておりました。入場無料、日本で唯一の『映像機材総合博物館』です。
 多目的ステージもあります。是非一度お立ちよりください。

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